映画に視点を重ねて [江ノ島]
気温は36度。雲一つ姿を見せず、爽快に照りつける太陽の強い日差しを眺めていると外に出て夏を感じたくてうずうずとしてしまう。
一方、ふと現実に目を向けると、アスファルトに反射した熱と容赦ない太陽の熱に、なかなか身体が追いつかない。
夏を楽しみたい心と、心に追いついてくれない体の矛盾も、真夏の季節ならではの感覚でなんだか愛おしい。
東京渋谷から電車に揺られて約1時間半。暑さから体を労る優しい旅。
江ノ島の爽やかな風と魚の世界を楽しむ旅の軌跡をご紹介。
映画「海獣の子供」を観て
物語のはじまりは「江ノ島水族館」
やがて、物語は壮大な海、地球、宇宙、そして人間、生物へと移り変りながら交わってゆく。
丁寧に入れたアイスコーヒーを片手に、涼やかな自宅での作品鑑賞を楽しむ。
圧倒的な描写と壮大かつ繊細な音楽が印象的だった。
新江ノ島水族館
翌日。
江ノ島駅から徒歩5分、煌めく海を眺めながら向かったのが江ノ島水族館。
エントランスは映画のカットそのもので、主人公の視点を追体験している自分に気づく。
大きく深い大水槽で優雅に泳ぐ魚を眺めていると、時間の流れが穏やかに感じる。
神秘的なクラゲの世界、色鮮やかな熱帯魚の世界、群れで泳ぐ魚の世界。
映画の主人公の目線に視線を重ねて。
都内の水族館と比べると、水槽の多さや魚たちの多さに驚く。
たっぷり堪能するなら、3時間は確保しておきたいところ。
江ノ島 腰越海岸
少し日が傾いた時間。海岸から見える島の光が温かく感じる。
目的地にしていたしやす屋に向かう道中、ふわっと漂う美味しい匂いが、食欲を掻き立てる。海の家が多く立ち並ぶこの季節、お店は選び放題だ。
江ノ島の空はいつも美しい。そこにある自然はどれも綺麗でシャッターが止まらなかった。
江ノ島の祭り
偶然聞こえてきた太鼓と鈴の音。思わず音のなる方へ寄り道していると巡り合ったのが、地域のお祭り。
大きな神輿が向き合って、ぐるぐるとものすごいスピードで回転している。
見たことのない光景に、思わず検索するも、このお祭りの情報はどこにも載っていない。
幻だったのだろうか。笑
定期的に通過する路面電車と、それを慣れた表情で避ける子供たちに、この土地の文化を感じた。
しらす屋
旅を締めくくるのはいつだって美味しいごはん。
しらすの定食はもちろん、しらすのかき揚げや、鮮魚の刺身など、たくさんのメニューから少しずつ選べるのが魅力的だった。
Hotel AO
目的地ではなかったが、美しい建築が目を引くHotel AOも紹介しておきたい。
江ノ島 腰越海岸と江ノ島駅のちょうど真ん中くらいに位置するこの建物は、ホテルと素敵な飲食店で構成されている。その美しい佇まいに、魅了されてしまった。
次回はぜひ目的地にしてみたい。
帰路につく
猛暑が続く、この季節。
東京都心からサクッと違う空気を吸いにいく。江ノ島はそれが叶う素敵な場所だった。
映画をきっかけに、その舞台を旅先にするのも良いかもしれない。
紹介した地図
今回紹介したお店の地図情報はこちら。
江ノ島水族館
しらす屋